「塗装」の目的は主に二つあります。“見た目”を美しくすることと、全体を保護し、耐久性を高めることです。 「美しい塗装」の条件としてまず挙げられるのは「塗りムラがないこと」でしょう。「ムラ」とは、塗装の厚みが場所によって異なっている状態です。大型自動車や建設機械に搭載されるタンクは、過酷な環境下に置かれます。真夏の高温や真冬の低温、風雨や土砂・粉塵、排気ガスといった外的負荷要因は、塗装が部分的に薄くなっていると、そこに集中的に作用します。そして、そこから全体へ劣化が広がります。均質な塗装は、見た目の美しさだけでなく、耐久性の面からも重要なのです。丈夫で美しい塗装を、どう実現させるか……そこが「塗装技術」の“腕の見せ所”といえます。 SUEYOSHIでは「塗装技術の革新」にも積極的に取り組んでいます。均質性に優れた「カチオン電着塗装」、低コストで効率的な「静電塗装」、環境への負荷が少ない「粉体塗装」の各設備を擁し、それぞれの特徴や製品の使用目的に応じた、丈夫で美しい塗装によって、お客様から高い評価を得ています。 当社の製品は全て塗装が済んだ状態で出荷されます(完成品塗装)。お客様はSUEYOSHI製品を組み込むだけでOK。組立後の塗装工程が必要ありません。塗装まで含めた一貫生産ラインが、お客様のニーズに応えています。
静電気を帯電させた対象物に塗料を吸着させる仕組みは静電塗装と同じですが、使う塗料が液体ではなく、微細な固体粒子(高分子樹脂の微粉末)であるところが違います(吹き付けた後、熱処理して定着させます)。液体塗料のように有機溶剤を使用しないため、低公害性に優れ、引火や中毒などの危険性が低いことが特色です。また、粉末なので、吸着しなかった塗料の回収・再利用が容易であり、ロス消費がほとんど発生しません。“液だれ”がないので仕上がりも美しく、耐食性、耐候性、対化学薬品性にも優れています。